ミラン、ライバルチームの不調に助けられる

・1分け2敗

本来であれば勝ち点を稼いでおかないといけないミラノダービー含めた直近3試合で、1分け2敗。

内容自体は連勝してた時から良くないものの、それでもなんとか勝っていたチームが、内容通りの勝てないチームへ。この時期になっても見つけられないシステムの最適解、そして怪我人の続出。

次節、絶対王者ユベントス。次々節、4位争いのライバルであるラツィオミランにとって正念場ともいえる厳しい戦いが続きます。

・4位はキープしているが…

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これほど勝ち点を落としていても4位をキープできているのは、ライバルチームの不調が一因です。ローマとラツィオが例年よりも勝ち点が稼げず、アタランタサンプドリアなどと同じくらいの勝ち点をキープ。上を見てもナポリインテルも本来の調子とまでは言えず、ユベントス以外のビッグクラブにとってはなんとも評価しづらいシーズンに。ユベントス一強、まだまだ終わりそうになく。

ミランとともに勝ち点を落としていくローマやラツィオのおかげで4位をキープできていますが、現時点で数字上うちが優位な立場というだけ。ローマやラツィオの不調は4位以下を大混戦にしており、ミランもまだまだ4位をキープどころか、6位以下への転落も数字上あり得る状況。勝ち点で並んでいる5位〜8位チームとの勝ち点差わずかに4。さすがにないとは思いますが、近年のミランを見てきた我々にとっては不安でしかなく。

・とにかくここからの連戦

昨季の4位インテルの勝ち点は72。同勝ち点でラツィオが5位。今季はどのくらい勝ち点を積み上げれば4位になれるか。

ドンナルンマ、パケタ、ケシエ等が負傷している中でのユベントスラツィオ戦。ここで勝ち点を積み上げられれば4位争いは有利な立場に。もし連敗などでもしたら、4位争いは不利な立場に。

 

ミランがいるべき場所へ戻るための、大事な大事な試合になりそうです。

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対ウディネーゼ戦

ミッドウィーク開催の為か、ある程度のターンオーバー。それとやはり報道通り4-3-1-2を採用してピョンテクとクトローネの2トップにパケタがトップ下で入った。さすがにそろそろ勝たないと。

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前半10分でドンナルンマが負傷。前の試合から負の連鎖。

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前半は意外にも器用なクトローネとピョンテク、そしてパケタがいい動きをしていた。チームとして何かあるわけではないから、個の動きがいいことだけが救いの前半。特にパケタは気合が入っていた。ただし、パケタも怪我。

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そんな中、4-3-1-2というシステムっぽい攻撃でピョンテクがゴール。ミランが先制点を取った。

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それでも後半、なにも修正できない、意図がわからない交代策を見せつけられ同点にされ、試合終了。

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怪我のアクシデントがありつつも、やっぱり表記上の配置を変えることしかできないガットゥーゾによる、選手頼りの4-3-1-2が見られた。内容を諦めている以上、結果を出してもらわなければ。次はユベントスラツィオ。もうさすがにうんざりだ。4位以内は絶対条件で、さっさとシーズン終わってくれ。

 

対サンプドリア戦

ミランは代表ウィーク明けのコンディション問題も加味して、パケタやケシエがベンチスタート。中盤はビリア、バカヨコ、チャルハノールの組み合わせ。この試合でダービー敗戦を払拭しておかないと、という試合。

 

しかし前半開始1分もしないうちから、ドンナルンマのミスで失点。ただ、あまりドンナルンマを責める気にはなれない。

 

攻撃面では、普段中盤は固定メンバーなので、ポジション的にも新鮮な組み合わせであることも影響してなのか、いつも以上にビルドアップがヘタクソ。サンプドリアがそこまでラインを下げずに前から奪いにきている為、久しぶりにピョンテクにライン裏のスペースが出来ているが、そこまで運ぶことすら出来ない。結局ピョンテクは、この日もいつもと同じようにチーム構造の被害者に。

 

後半からはあまりにも酷すぎたR・ロドリゲスに代えてコンティ。カラブリアを左に。ラクサールがカラブリアよりも序列が低いというよりも、コンティを使いたかったのだと思う。

さらに後半20分くらいにスソに代えてクトローネ。この日のスソが特別良かったわけでもないが、スソのクロスからしかゴーム前にボールを送れていなかったのに(加えてサムカスは守備以外なにも貢献できていなかったのに)スソを下げたガットゥーゾ。クトローネ投入自体が悪手ではないものの、負けている時はとりあえずFWの枚数増やしておけ感がどうも…。

後半途中からパケタ投入で3-4-1-2のような形に変えたミラン。最初から3バックが頭にあったのであれば、ここまでの交代策も少しだけ理解はできる。まあ、理解ができるだけなのだが。

 

結局1点も奪えないまま敗戦。ダービー敗戦と代表ウィークを思いっきり引きずったまま、あっさりと負けてしまった。明日はウディネーゼ戦だが、3-4-1-2を試すみたいな話があるらしい。そもそもこの時期に、この順位で、またコロコロとシステムを変えてるようなチームではダメなのでは…と思ってしまう。ライバルチームが軒並み調子悪いので、とにかく4位以内でフィニッシュ。そして来季のことはCL出場権を確保してから考えていこう。監督人事含め。

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リバプール・レジェンド対ミラン・グロリエ

代表ウィーク中なのでクラブの公式戦は一時中断となっていますが、リバプールミランのOB達によるフレンドリーマッチが開催されました。

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ミランのメンバーはアンチェロッティ時代の黄金期メンバーを中心に選出。カカやインザーギアンブロジーニのプレーを見ることができて楽しかったのですが、なにより個人的に嬉しかったのはピルロの出場。ミランを離れてユベントスに行ってからはなにかとユベントスの人間っぽくなっていたのが少し悲しかったのですが、ミランのユニフォームを着て、そしてフリーキックまで決めてくれました。

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もちろん皆現役を引退しているおじさん達なので、プレーのクオリティはまったく求めていません。それでも「あ、このボールの受け方、カカだなあ」と思ったりしながら、かなり楽しめました。ガットゥーゾが退場でもするサプライズがあっても良かったと思いますが…笑

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いま、ミランでプレーしてる選手たちの中からも、この試合で選出されるようなレジェンド級が出てきてくれれば嬉しい。そのような選手が出てきてくれれば、チームとしても元のレベルまで戻ってこれるのでは。余計な騒動は起こさず、とりあえず今季は4位以内フィニッシュへ向けて頑張ってほしいです。

 

見逃してしまったという方はぜひ。

ミラン、今季のダービーはシーズンダブルをくらう

お久しぶりです。ちょっとメディアやサポーターの喧騒に嫌気がさして、しばらく読書集中期間として休んでいました。

ミランの分析記事も久しぶりの更新です。よかったら。

calciostyleoe.com

 

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さて、年明けからミランは絶好調。ピョンテクとパケタの加入が、見事にピースがハマったという印象で、リーグ戦でもコッパイタリアでも負けない試合が続きました。正直、イグアインが去ってピョンテクがきたときは大きな声で喜んでいましたが、まさかこんなにすぐに結果を出してくれるとは。すでに大好きな選手です。

もちろんパケタも、ボナベントゥーラ不在によって失われていた中盤の飛び出し、ライン間でのプレーを見事にこなしてくれていて、とても満足していますし、将来が楽しみにもなってきています。

シーズン中に、すでに内容改善は諦めた身ですので、ダービーで負けたとはいえ(めちゃめちゃ落ち込んでいますが)、4位以内をキープしていることにはとても喜んでいます。というか、かなり浮かれています。今季こそ、今季こそは絶対にチャンピオンズリーグへの切符を手にしたい。今季は4位以内なら満足、ついでにコッパのタイトルがあれば大満足、といった感じです。本当に、今季こそは頼みます。

さて、内容改善を諦めたとはいえ、もちろん不満がないわけではないですが、好調の空気に水を差すようなことはとりあえず控えて、4位以内フィニッシュに向けて応援していきます。残りのシーズンもよろしくお願いします。

ミラン、スーペルコッパでユベントスに敗戦

・スタメン

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・試合前

・前半

・後半

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ロナウドのゴールでユベントス先制

 

 

クトローネを下げてコンティ投入、カラブリアを一列前へ

 

試合内容自体はそんなに悪くありませんでした。前半は選手たちは高い集中力で最後のところをやらせませんでした。後半はオープンな展開になり、チャンスも作り出せていました。71分にサムカス→イグアイン、パケタ→ボリーニを投入して4-4-2へと布陣を変えて攻撃に出た2分後にケシエが退場となってはプランは大幅に崩れ。最後の交代カードがクトローネ→コンティになったのも、ボリーニを投入してしまっているからある程度仕方ないとはいえ、クトローネを下げたことで得点への期待は一気に落ち。結局また負けてしまいました。4-3-3のFWとしてイグアインよりもクトローネの方がパフォーマンスが良かったため(イグアインはもう出て行きそうなのも考慮して)次節からはクトローネをスタメンで使いたい。ここからジェノア戦を挟んでナポリナポリ、ローマと厳しい戦いが待っています。なんとか耐えてほしいのですが…。

イグアイン、チェルシー移籍を希望か

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ユベントスからミランにレンタル移籍中のイグアインは、恩師であるサッリのいるチェルシー移籍を正式に求めているとの報道がありました。

年内最終戦で久しぶりのゴールをあげたイグアインですが、年明け最初のサンプドリア戦ではいつものようにパフォーマンスの悪さが目立ちました。私的には、これまで何度か述べているようにイグアインへの評価はかなり低く、結果以前にその態度がとても不愉快です。それでもゴールを決めていた前半は我慢していましたが、少しずつパフォーマンスも低下。ゴールがないだけでなく、総合的なパフォーマンスの悪いイグアイン起用に不満も。

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『中盤の質が悪いからイグアインがおりてくる→結果的に前線に人がいない』という論調は、ユベントス時代にも常にボールを受けに下がってきてゴール前に選手不在、という状況は常にあったため、イグアインが中盤におりてくるのはミランの中盤の質の問題ではなく、イグアインのプレースタイルと考えるべきです。そしてそのプレースタイル自体を否定することはありません。そのようなFWはいくらでも存在します。問題のひとつとして私がまず指摘したいのは、中盤におりてくることではなく、DFとの駆け引きが一切ないことです。それとクロスに対するエリア内でのポジショニングが悪く、基本的にはエリアの外で待つタイプなのでゴール前での迫力は全くありません。これについて、私は問題だと思います。そして、それを補完するシステムとして最も可能性を感じたのが、積極的にDFと勝負することを得意とするクトローネとの2トップでした。そのように多様な選手たちを組み合わせて、そのプレースタイルがチームの中で機能するようにチーム作りをしていくのが監督の仕事。ですが、結局それもうまくいかず。年が明けてもなにも変わらず。

 

イグアインをうまく活かすようなチーム作りが(というよりチーム作りそのものが)できていないガットゥーゾの責任でもありますし、結果や能力以前のイグアイン個人の態度の問題でもあり、買い取りを前提としたレンタルだったはずなのにゴタゴタしてしまっているフロントの問題でもあり…。今までブログやツイッター等で色々なことに言及してきたのを前提として毎回発言しています(いちいち前提となる話を振り返っていたらキリがない)が、部分だけ切り取られると私がイグアインだけを悪者にしようとしているように感じてしまった方がいるようなので、色々と難しさを感じています…。