セリエA第10節 キエーヴォ - ミラン

ちょっと忙しかったので記事を書くのが遅くなってしまった。ボヌッチの退場によってドローに終わったジェノア戦から立ち直り、ユベントス戦前に勝ってチームの士気を上げておきたかった試合。ボヌッチ不在でロマニョーリが3バックの真ん中。

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・新?システムの4-3-3改

まずシステムですが、公式では3-5-2と表記されていますが、3-4-2-1でもあり4-3-3でもあります。試合前の表記でしかないのでなんでもいいのですが、チームの動きは実質4-3-3に戻りました。

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ビルドアップ時はロマニョーリ、ムサッキオ、R・ロドリゲスで最終ラインをつくり、その前にビリアとケシエを置く形ですが、これは4-3-3のときにコンティが上がってR・ロドリゲスが降りてくる動きとまったく一緒です。そしてR・ロドリゲスがキーマンの1人に戻りました。「コンティとR・ロドリゲスのための3バック」なんてよく言われてたけど、ここまでの数試合を見てると正直WBで出場するよりこっちの方が組み立てに参加するのとサイドチェンジが活きるのでいいんですよね。

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このように状況に応じて4バックにもなります。以前の4-3-3との違いは超攻撃的なコンティが怪我で離脱しているので、カラブリアはコンティほど上がらずスソをサポートする役割は主にケシエが担っているところと、ボリーニが一応WBなので守備意識が高いところ。一応ディフェンスのバランスはこちらほうが取れている…形としては。

・カリニッチの活躍

A・シウヴァ、クトローネの人気が高いのでカリニッチがスタメンで出場すると不満気なミラニスタが多いですが、キエーヴォ戦のカリニッチはチームへの貢献度がとても高く、素晴らしいプレーでした。多くの時間で積極的にプレスをかけ続け、ポストプレーのレベルも高く、チームとしてもカリニッチを基準点とする意識がよく見られました。

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ミランの先制点。ムサッキオからカリニッチをターゲットにしたボールが出る。

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カリニッチが競り勝ち、チャルハノールへボールが渡る。チャルハノールはボールを失ったが、スソのところにボールが渡り見事なシュートで先制。とてもシンプルな形で先制点が生まれた。

そしてカリニッチ自身も43本のパスを最後見事なタッチからゴールを決めた。

・スソをどう捉えるべきか

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実質4-3-3に戻ったことでスソが得意のサイドでプレーすることができています。ミランの先制点、2点目のオウンゴール、3点目のカウンターの起点、4点目のラストパス…。どのゴールにもスソが絡んでいるので、この試合のベストプレイヤーだったことは間違いありません。ただチームとして崩しの最終局面はほぼスソに任されている(スソしかないとも言う)にも関わらず、未だに好不調の波が激しく、チームの結果に直結する選手のパフォーマンスにムラがありすぎるのは不安要素でしかありません。クオリティは間違いない選手なので、もうワンランク、ツーランク上のレベルに成長してほしいのですが…。

 

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試合全体を通してしっかりと前からプレスをかけ続け、久しぶりに快勝することができてとりあえずは良かった。ただ、4-3-3改になってチームとしてこれからより高いレベルへと向かっていく、という手応えはほとんど無かった。