セリエA第4節 ミラン - ウディネーゼ
ラツィオに大敗した後のオーストリア・ウィーン戦でとうとう3-5-2を試したミラン。2トップを組んだのはカリニッチとA・シウヴァで、攻撃時にはチャルハノールが2人の後ろでプレーする形、スソはベンチスタートだった。前半からオーストリア・ウィーンを圧倒する試合になったが、そこで見せたプレースタイルは縦に早くよりダイレクトなサッカーで、以前記事で書いたモンテッラが目指すポジショナルなサッカーではなかった。前半で3得点したのは素晴らしかったが、こんなに早い段階からポジショナルプレーを諦めなければいけないのかと、わりと残念な気持ちだった。しかし後半途中からスソとボナベントゥーラが同時に投入されると、ピッチ上ではスペースをつくりポジショナルな優位をつくりだそうとするミランを見ることができた。5点を取って快勝したことよりも、モンテッラがまったく諦めていなかったことに興奮してしまった。
そして迎えたウディネーゼ戦、2トップを組んだのはカリニッチとスソで、現時点でのほぼベストメンバーでプレーするポジショナルな3-5-2に試合前からワクワクが止まらなかった。
3バックになったことで3+1でビルドアップすることができ、ケシエは4-3-3のときよりも高い位置を取る。ウディネーゼはボヌッチとビリアをケアしてくるが、ムサッキオとロマニョーリも問題なくボールを供給できるため相手チームからしたら非常に厄介だろう。3-1-6となり、WBが幅を取り相手DF-MF間に4人が入っている。
試合はカリニッチのドッピエッタで2-1で勝利したが、点差以上にポジティブなものが見れた。カリニッチ狂としては待ち望んでいた日がついに訪れた。やはりファーストチョイスはカリニッチで間違いない。最高のパフォーマンスだった。スソに関しては、3-5-2では機能しないとは絶対に思わない。アタッキングサードで左右に顔を出し、バイタルエリアでもボールを持つことが多く、4-3-3よりも自由に動いている。ウディネーゼ戦のスソの評価が低いのは単純に技術的な問題だ。好調時のスソは紛れもなくミランのエースだが、パフォーマンスにムラがありすぎる。4-3-3の右WGとして出場したラツィオ戦でもパフォーマンスは悪かった。スソはカットインしてからのクロスが持ち味だが、それだけの選手にしておくにはあまりに勿体無く、4-3-3でも左右に顔を出し、ハーフスペースやバイタルエリアで違いをつくりだしていた。ウディネーゼ戦のスソはサイドに流れても1対1でほとんど勝てなかったところをみると、単純にコンディションや技術的な問題でパフォーマンスが悪かったのだろう。なによりポジショナルプレーを採用してるミランにおいて、スタート時のポジションはそこまで重要ではない。ただこれまで以上に多くを求められるため、ポジションに慣れてより成長しなければいけないことは確かだ。
コンティの長期離脱もあり、これまで以上に成長が求められるカラブリアはかなりいいパフォーマンスで、不安だったポジショニングは最高だった。技術的な面でまだまだ成長する必要があり、このパフォーマンスを継続する必要もある。 ただこのタイミングでのこのパフォーマンスはかなり印象が良い。
ビリアは最高のパフォーマンスで、状況判断が素晴らしい。チームのスタイルも理解しているように見える。ケシエは雑なパスさえなおれば最高の選手になれる。R・ロドリゲスはより高い位置で質の高いクロスをあげるなど良いパフォーマンスだった。
逆にボナベントゥーラのパフォーマンスには不満が残る。このままではチャルハノールのほうが序列は上だろう。ロマニョーリもカードを貰ったあとの最悪なパスは印象が悪い。ボヌッチもディフェンス面では不安しかない。
選手個々の悪い面を挙げていけばまだまだ課題はたくさんある。チームの連携もまだまだだ。しかしモンテッラは7月の段階で最低でも100日はかかるとコメントしており、現状を嘆くにはあまりに早すぎる。今はチームを構造化している段階であり、徐々に様々な局面におけるパターンを植え付けていく必要がある。ラツィオに大敗したのは感情的には最悪だが、この時期に4試合で勝ち点9は悪くない。個人的には、これからモンテッラが素晴らしいサッカーを見せてくれることへの期待のほうが今は大きい。今もなお世界中の注目を浴びるグアルディオラ、バイエルンという壁に立ち向かい素晴らしいサッカーを見せたトゥヘルのドルトムント、そしていま世界中で注目を集めるナーゲルスマンのホッフェンハイムなどに続き、今後ミランが素晴らしいサッカーを見せてくれることを願っている。
勝ち点3を得ることができて満足でした。
コンティに長期離脱の可能性
コンティは今日のトレーニングで怪我。前十字靭帯断裂。公式では離脱期間は6ヶ月になるだろうと発表があり、恐れていた事態がこんなにもはやくきてしまいましたね。詳細は再検査をする予定です。
コンティがモンテッラのミランにとってどれだけ重要な存在になるか、獲得前から言ってきたことがこの1ヶ月ピッチ上で証明されてワクワクしていたのですが…。もともと代表戦の記事等でコンティのディフェンスに対してキツく言及してきましたが、ミランにきてからのプレーは軽さはまだまだあるものの、致命的なミスは無かったと思います。今シーズンミランでさらにレベルアップする可能性があり、いま書いている記事(今シーズンのセリエA"個人的"注目選手)でも、コンティの名前を挙げるほど期待していたので、少しでもはやく戻ってきてもらいたいですね。とりあえずは検査の結果待ちですね。
コンティの穴を埋めるのはアバーテとカラブリアになりますが、正直2人ともパフォーマンスに不安があります。アバーテは昨シーズンのキャプテンマークつけはじめたくらいからのパフォーマンスがすっかり無くなっていつものアバーテに戻り、カラブリアはまったく成長していません。特にカラブリアですが、もちろん僕は大好きな選手ですし、これからまだまだ成長できる年齢でかなり期待もしていますが、さすがにそろそろ1段階くらいはレベルアップしてほしいですね。ミランの全若手選手に言えることですが、技術云々の前に意識改革をしなければいけません。カラブリア個人にとっては絶好のチャンスとして頑張ってほしいですね。
ひゃー、さいあくさいあく。
ヨーロッパリーグ グループD オーストリア・ウィーン - ミラン
ラツィオ戦大敗によって、ついに3-5-2または3-4-1-2システムを使うミラン。アウェイだけど相手は格下なので快勝してほしい。ヨーロッパの舞台にミランが戻ってきたぞ〜。
前半7分、カリニッチのアシストでチャルハノールがゴール
前半10分、アンドレ・シウバのゴール
前半20分、ふたたびアンドレ・シウバ!
後半2分、コーナーキックを決められる
後半11分、アンドレ・シウバのトリプレッタ!
後半18分、スソのスーパーゴラッソ!!
試合終了。なかなかの実力差もあり見事に快勝!アンドレ・シウバとチャルハノールのふたり、最高でした。ただ個人的にいちばんテンションが上がったのは後半スソとボナベントゥーラが途中出場してからでした。いろいろ書きたいのでまた記事にします。とにかくラツィオ戦の大敗を忘れさせてくれる見事な勝利でした!
セリエA第3節 エラス・ヴェローナ - フィオレンティーナ
リアルタイム観戦じゃないけどなんとなく記事にする。主力大量放出で開幕2連敗スタートのフィオレンティーナ。さすがに3連敗だけは避けたかった試合。ウディネーゼから僕の好きな選手であるテローが加入して、さっそくスタメン。
前半2分、ベナッシのシュートのこぼれ球をシメオネが押し込んで先制
前半10分、裏へ抜け出したキエーザが倒されて得たPKをテローが決めて追加点
前半24分、コーナーキックからアストーリが決めて3点目
後半17分、ヴェレトゥのフリーキックで4点目
後半44分、ディアスのゴールで5点目
試合終了。ヴェローナが良くなかったのもあるけど、インテル、レアル、サンプドリア戦と比べてだいぶ良くなった。シメオネ+2列目の選手が流動的に動く攻撃はとても魅力。控えにディアス、エイセリック、サポナーラもいることを考えると楽しみ。ヴェレトゥいい選手だし、ヴェシーノの後釜として良いパフォーマンス。エラス・ヴェローナのファレス、わりといい選手だったから楽しみ。
ラツィオ戦 直前情報
代表ウィーク中にいろいろあったり、何もなかったりしたので久しぶりの更新。ビリアがスタメン予想で、チャルハノールではなくモントリーヴォ。コンティが軽い怪我をしたため、カラブリアがスタメン予想。ただラツィオ戦は大雨のため、延期になる可能性があります。
ちなみに9月の代表ウィーク後の試合はまったく勝てていないらしいです。
ガットゥーゾ監督率いるミラン・プリマヴェーラはサッスオーロとの開幕戦を1-5で敗れました。
メルカート終了直後の代表ウィークは特に記事にすることもなく、イタリア代表は残念な試合をしていたので気力が湧かず…。でも見られなくてたまっていた多くの試合を見ることができたので良かった。延期になったらなんか記事書こうかな。ミランの試合が観たいなあ。
1時間遅れで開催されるそうです。