ニコラ・カリニッチについて

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アンドレ・シウバ獲得を発表したミランだが、彼とは別にもうひとりFWを獲得しようとしている。現在もっとも獲得に近いのはカリニッチだろう。しかし、今夏のミランはベロッティ、モラタ、オーバメヤンジエゴ・コスタなどビッグネームの噂が続いていただけに、カリニッチは多くのミラニスタからまったく歓迎されていない。そもそもプレーを見たことがない人もいるだろう。なので、もし彼がミランに来てくれたときのために、カリニッチのことを少しだけ紹介しておこうと思う。ちなみに僕は大好きな選手なので、ミランのユニフォームを着るカリニッチを待ち望んでいます。

・Nikola Kalinic

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 1988年1月5日生まれ 187cm 80kg

クロアチア代表 フォワード

ドニプロでの活躍が認められ2015年にフィオレンティーナ入団

 まず先に言いたいのは、この選手は年間20ゴールを約束してくれるストライカーではない、ということだ。これまでのキャリアでリーグ戦年間ゴール数が20を超えたことは一度もない。しかしこれは決定力がないということではない。実際にフィオレンティーナでの2シーズンは、1年目が12ゴール、2年目が15ゴールと点は取っている。彼は自分でフィニッシュする以外にも、まわりを活かすプレーが得意な選手だということだ。僕がカリニッチを好きになったのも昨シーズンの対アタランタ戦のプレーで、フィオレンティーナの3点目がカリニッチの魔法のようなラストパスによって生まれたシーンだった。

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カリニッチはテクニックがあり、ポストプレーができ、裏へ抜け出す動きもあり、決定力もある、ほんとうに万能なストライカーなのだ。もちろん、どれもワールドクラスというレベルではない。しかし、セリエAで通用するのはここ2年で証明済みだ。ちなみにヨーロッパの舞台でも活躍できることは間違いない。フィオレンティーナで2年連続ヨーロッパリーグに出場しており、今シーズンは7試合出場(途中出場1)で6ゴールを決めている。ちなみにドニプロ時代の14-15シーズンには決勝まで進んでいる。国内外でそれなりの結果を保証してくれるであろう、まさに今のミランに必要な選手なのだ。

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16-17シーズンのフィオレンティーナを振り返る記事でも書いたが、シーズン序盤から調子が上がらず不安定だったチームが、最終的に8位でフィニッシュできたのはカリニッチのおかげだろう。シーズン終盤、2試合連続アディショナルタイムのゴールでチームを救ったのは圧巻だった。ちなみに第25節ではミランもゴールを決められている。ゴメスの裏にうまく入ったゴールだった。今シーズンはユベントス相手にも2試合連続ゴールを決めている。

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移籍金は3000万€を要求されそうだが、お得意の値引き交渉で2500万€以下で獲得できるなら最高の補強になるだろう。アンドレ・シウバが過度なプレッシャーを感じずに、またしっかりとしたスタメン争いをさせるためにも重要な選手になるのではないだろうか。ちなみに個人合意はしているという報道もあり、年俸も250〜300万€程度で済むだろう。

そのクールな顔も含め、ほんとうに好きな選手なのでぜひミランに来てほしい。来たらユニフォーム買っちゃうかもね…。

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ほんとうはちゃんと試合を見てほしいですが、一応プレー集を貼っておきますね。(ちなみに僕が好きになったプレーが5分頃に出てきます)

 

 

ミラン 夏の補強候補6

ほんとに忙しい毎日ですが、そろそろ落ち着いてきそうですね。新しい補強候補の噂は少なくなっていくと思います。アンドレ・シウバが、噂に出始めてから1週間ほどで獲得決定したように、10人待っているともう決まってしまいますね…。そろそろお馴染みのセリフになってきましたが、ほとんど来ません。楽しみましょう。

1.フォルスベリ(ライプツィヒ)

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今シーズン大躍進をみせたライプツィヒの10番25歳。華麗なボールタッチがほんとに最高。ウイングやインサイドハーフでボナベントゥーラと同じような役割をこなせると思います。トップレベルの経験が少ないのは気掛かりですが、ぜひ来て欲しい選手ですね。移籍金は3000万€弱とみています。

2.ダルミアン(マンチェスター・U)

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イタリア代表サイドバック27歳。コンティが獲得できなかったときの代替案として名前が挙がったが、そもそもコンティには世代交代の意味を含まれてるので現実味はないと思います。ただミランユース出身で、デ・シリオ以前の世代でかなり期待されていた(今のデ・シリオの位置にいてもおかしくなかった)選手なので、復帰したら感動的です。なんか今回マジメだな…。

3.デウロフェウ(バルセロナエバートン?)

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冬にミランに加入して活躍したスペイン代表23歳のウインガー。ケイタから未だに返事がこないので、代替案。本人もミランに残りたがってる。ただ優先順位としては低いかなって感じです。

4.サンソーネ(ビジャレアル)

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サッスオーロのウイング25歳。サッスオーロ時代からめちゃいい選手で欲しかった。ビジャレアルでも結果を残している。この選手もケイタの代替案。

5.ディ・ジェンナーロ(カリアリ)

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カリアリの中盤28歳。今夏フリーになるので移籍金は発生しません。この選手もミランユース出身の選手で、10番タイプとして期待されていました。代理人が獲得を提案してきたものの、現在ミランの中盤は選手がたくさんいるので獲得の可能性は低いのではないでしょうか。

6.ベナッシ(トリノ)

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ほんのちょっとだけ名前が出たトリノの中盤22歳。いい選手だし好きな選手だけど、一瞬名前が出ただけなので獲得はないです。

7.ルベン・ネービス(ポルト)

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18歳でキャプテンマークを巻いたポルトの中盤現在19歳。アンカーのポジションでかなり将来が期待されてて、代理人がメンデスなのでこの選手の話が出たかもって感じ。ただ、このポジションはビリア、もしくはクリホヴィアクがくるので今夏はないと思います。

8.ネルソン・セメド(ベンフィカ)

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ベンフィカサイドバック23歳。将来有望の選手らしいですが、申し訳ないけどほとんど知りません。メンデスと連絡取り合ったときに一瞬名前が出ただけ。

9.ボルハ・バレロ(フィオレンティーナ)

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フィオレンティーナの中盤32歳。モンテッラ政権時のフィオレンティーナでは魔法使いのようなプレーで魅了されました。ただこの噂は面白くて、あるメディアが「1000万€で獲得に迫ってる」って報道をした5分後くらいにあらゆるメディアによって否定されるっていう、ほんとに一瞬の噂でした。

10.ヴェラッティ(パリサンジェルマン)

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ほんとに大好きなイタリア代表中盤の神様24歳。本人がパリから移籍したい感だしてます。バルセロナが1億€のオファーを出したみたいな話も出てますが、あそこにだけは絶対に行ってほしくないです。ちなみにこれも面白くて、代理人がカーザ・ミランに訪ねてきたので「ヴェラッティについて!?」って聞いたら「違います」と即答されて、一瞬で夢が終わりました。あ〜〜ヴェラッティ〜〜。

 

この記事書いてる裏でクリホヴィアク、カリニッチへの興味を強めたって話が出てきました。それとルカ・ヴィドがアタランタに行くみたいな話も…。さすがにそろそろ情報過多って感じですね…。新しい補強候補の名前が出てこなくなると思うし、これが最後になるかも。気が向いたらそろそろ他のクラブの動きもまとめてみようかな。まだ必要ないかな?

いつか会おうね。

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補強候補記事 1

補強候補記事 2

補強候補記事 3

補強候補記事 4

補強候補記事 5

ようこそ、アンドレ・シウバ!

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アンドレ・シウバ獲得が発表されました。移籍金は3800万€+ボーナス200万€だそうです。今まで中盤から後ろの選手を中心に補強していたのですが、とうとう前線の選手がやってきました。ポルトで今シーズンブレイクした若手ストライカーです。テクニックがあり、ポストプレーができて、スペースを使ったり作ったりすることができる選手で、個人的には現在のベンゼマを彷彿とさせるプレースタイルだなと感じました。代理人であるメンデスやC・ロナウドが大絶賛してる選手で、ミラニスタの期待も高いですが、あまりプレッシャーをかけすぎないように誰かもう1人ストライカーを補強してほしいですね。それにしても、ヨーロッパ中から注目を集める将来有望選手を獲得できたのはすごいですね。しかも噂が出てから1週間ほどで獲得を決めてしまうなんて…。めちゃめちゃ楽しみです!

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ちなみにミラン歴代移籍金ランキングで2位になるそうです

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ミラン、アンドレ・シウバ獲得合意

・アンドレ・シウバ獲得合意

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ポルトの若手ストライカー、アンドレ・シウバ獲得でクラブ間合意、個人合意しました。今日にもメディカルチェックを受けるそうです。移籍金は3800万€になり、10番をつける可能性もあるそうです。移籍金は6000万€から値下げしてこの金額だと思いがちですが、違約金が6000万€だっただけで、もともとの評価額は4000万€(それでも値下げできたのはさすがだけど)でした。メディアによるとめちゃめちゃいい選手らしいので楽しみですね。合わせてカリニッチの獲得も個人合意に達しているらしいので、ぜひお願いしたいです。そして、これによってベロッティ獲得は無くなりました。もしアンドレ・シウバが本格的にブレイクしたら、将来的な獲得も難しくなりそうですね。ただただ残念です。

・フォルスベリ獲得間近、クリホヴィアク獲得へ

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フォルスベリ獲得でクラブ間合意という報道が出ています。あとは個人合意のみとなりますが、本人は移籍に前向きなのですんなり決まりそうです。ただ、Skyの報道ではないので信憑性は高くないです。続報待ちですね。

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ビリアの獲得とは関係なしにクリホヴィアクを狙っているそうです。今日PSGとの会談があるので、そこでクリホヴィアクについて話されます。ちなみにローンでの獲得を狙うらしいです。

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イタリア人がほとんどいないチームになってしまいますね。アンドレ・シウバ、嬉しいですがベロッティの喪失感みたいなのがあるので(特に今夏のメルカートではいちばん期待していただけに)テンションは上がりませんでした。それと急に国外からの移籍が多くなったことも不安ですね。とりあえずビリア、コンティは確実に獲得を決めてほしいです。客観視したら不安な面がたくさんありますが、アンドレ・シウバには大ブレイクしてもらって、すべてが杞憂であったと思わせてほしいですね!メディカルチェック後の公式発表が楽しみです!

昨日の代表戦、前半で寝てしまったのであとでまた見ます。ベロッティへの想いを胸にしまって…。

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ミランが狙うコンティとフォルスベリ

・コンティ代理人の暴走

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まずミランがコンティの代理人と会談。個人合意を得る。ここからクラブ間合意を目指すが、アタランタはまだ4年契約が残っていることも考慮して「基本的には非売品だよ、でも獲得したいなら3000万€だよ」と少し割高な値段設定をしてくるスタイル。ミランはそんなに出せないよーと困ってしまう。ここでコンティの代理人登場。アタランタと契約延長したときに、興味深いオファーがあったら移籍させてくれる約束をしたはずだ!4年契約が残ってるだなんだと脅迫するのはおかしいだろ!なにが非売品だ!なにがなんでも移籍させるからな!コンティの成長を妨げるな!」と、突然のガチギレ。これにはミラン側もアタランタ側も「えぇ…」といった感じ。でもアタランタは代理人と連絡を取り合い、話し合いの場を設けてなんとか仲直りしたっぽい。ただ、クラブ間合意は依然として進んでないので、まだまだ交渉は続く。ちなみに、ミランアタランタが揉めそうなのをいいことに、隙を狙ってインテルが獲得を試みたけど「は?本人の希望はミランだけだから。ミランに移籍したいのよこっちは。黙ってて。」てな感じで一蹴されたそうです。どんまい、インテル

・フォルスベリって誰?

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ライプツィヒ所属の今シーズン8ゴール22アシストを記録した選手、フォルスベリ獲得の噂が出ています。誰かの代替案、という話は出ていないので、どこのお金を削って獲得するのか謎ですが、おそらくトリッソ獲得資金をこちらにまわすのではないでしょうか。僕はブンデスをほとんど見ないので、この選手を知りませんでした。なので、どういう選手か知るために見た数試合で評価をしていきます。ポジション的にはウイングやサイドハーフとして出場していますが、攻撃時はほぼトップ下やセカンドトップのように振る舞う選手です。レアルのイスコなんかは近いプレースタイルなのかなと思いました。ただトリッソとはタイプが全然違うので、どういう選手を求めているのか、珍しくハッキリしてきません。もう少し経てば情報が出てくると思うので、それ待ちですね。個人的には好きなタイプのプレーヤーだったので、フィットするか不安はありますが、金額によっては狙ってみてもいいのではないかと思います。移籍金は3000万€を要求してくると思われていますが、ミランはとりあえず1800万€でオファー。ミランが獲得狙うという噂が出る数日前に、ラングニックがフォルスベリは売らないと明言していたので、難しい交渉になるのではないでしょうか。しかし、本人はミラン移籍に前向きっぽくてミランは世界トップのクラブだ。僕にとってチャンピオンズリーグは重要ではなく、クラブがどんなプロジェクトで、僕がどんな役割になるのか。これがいちばん大切だ。」と発言しています。

 

全然関係ないけどモントリーヴォカッコいいよなあ(なおプレー…)

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ここ数日の流れ

めちゃめちゃ忙しい日々を過ごしている今夏のミランなので、わけがわからなくなる前に気が向いたらちょくちょく動きをまとめます。例のテキトーにまとめている補強候補記事は10人噂が出るまで待っている状態で、今夏は待っている間に色んなことが進んでしまうので、ツライです。ただ、あれは後からでもまとめます。数年後に見返すやつなので。更新頻度が多くなるかもしれないこと、どうかご了承ください。

 

・ベロッティ獲得を目指すが…

まずFWですが、第1候補は依然としてベロッティです。ただ、ミランからの最初の正式オファー4500万€はトリノが拒否。さらに5000万€+ラパドゥーラも拒否。ミランはサパタやニアンなどを含めた交渉であらゆる可能性を探りますが、トリノのカイロ会長は1億€から譲らないため、交渉は難航しています。おそらくミランは5000万€くらいを適正価格だと判断してるみたいですね。ミランは6000万€以上出す気はないっぽいので、カイロ会長が1億€からほんとうに譲らないのであれば、はやめに交渉を打ち切っていただきたいです。しかし、トリノ側に交渉を拒否する様子は見られないのでまったく聞く耳を持たないということでもないのかな、と個人的には希望的推測をしています。

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ベロッティが無理だと判断した場合は、カリニッチとアンドレ・シウバの2選手を獲得するプランが浮上しています。合計で6000万€とみており、それぞれの代理人と接触しています。アンドレ・シウバが4000万€という価格がつけられた時点で、前回の記事でも書いたような理由から個人的にはあり得ないと思っていたのですが、カリニッチとのセットで獲得となると話は変わります。カリニッチという"計算できる選手"がいることで、アンドレ・シウバが万が一失敗しても取り返しはつきます。逆にアンドレ・シウバがブレイクしたら控えにカリニッチと強力な布陣になります。この両獲りは"アリ"ですね。しかし、カリニッチが3000万€、アンドレ・シウバが4000万€弱を求められているので、交渉が必要になってきます。あくまで最優先はベロッティで、交渉がどうなるか判断を冷静に慎重にはやめに下して、無理ならすぐに次にうつってほしいですね。

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・ケイタ、ミランに来てくれ!

ウイングと中盤の補強候補は変わらずケイタとビリアのセットで、移籍金5000万€で合意しています。ケイタはユベントス移籍を望んでいますが、ラツィオユベントスに売る気はないため、ケイタに決断が求められています。もしミラン移籍を拒否した場合、話がややこしくなってきます。まずビリアとケイタのセットで5000万€の合意なので、ビリア単体での交渉が再び必要になってくるのですが、ラツィオは2500万€を求めてくる可能性があり、ミランはその額を支払うつもりはないっぽいです。ソースの信用度的にこれは正直わからないのですが、もしそうなった場合は代替案としてクリホヴィアクが噂されています。ここは是非ともビリアでお願いしたいです。

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ケイタの代替案としてはアレハンドロ・ゴメスとサンソーネが噂になっています。どちらもセリエAでプレー経験があり、計算できる選手なので良いと思いますが、できればケイタに来ていただきたいです。今後のプラン的にも拒否されると躓くことになる(それでも躓いた時のためにすでに色んな代理人と連絡を取り合っているフロントの有能さ)ので、ぜひミランに来てもらいたいです。デウロフェウ再獲得の噂もありますが、まだ進展はない模様。

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・その他

コンティの代理人とアタランタ会長が揉めたり、フォルスベリ獲得の噂が出てたりします。が、これらはまた今度もう少し進展があったらまとめます。

 

 

 

プロジェクトに基づくここまでのミラン補強戦略

すでにムサッキオ、ケシエ、リカルド・ロドリゲス獲得を決めているミランだが、まだまだ補強は終わらない。7月にはヨーロッパリーグ予選がはじまることから、それまでにできる限りメンバーを固めておくことが求められる。17-18シーズンに向けて、新生ミランのプロジェクトを確認しながら、個人的見解をまとめていきたいと思う。

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・目標と現状の確認

まずなにを語るにしても、前提として17-18シーズンの目標をハッキリとさせておく必要がある。そしてこれについてはファッソーネが何回も言及している通り"チャンピオンズリーグ圏内に確実に入ること"だ。"優勝"でも"チャンピオンズリーグ圏内を目指す"でもなく"確実にチャンピオンズリーグ圏内に入る"だ。新生ミランの中・長期的プロジェクトのはじまりは、これが絶対的な目標だということを前提とさせていただきたい。今シーズンの結果、内容から考えると現メンバーのまま4位以内に入るのは困難であるから、補強が絶対不可欠で、近年補強を怠ったせいで、ほぼすべてのポジションにお金をかけなければいけないのが現状だ。昨シーズンのメンバーで17-18シーズンも絶対的なレギュラーになるとされているのはドンナルンマ、ロマニョーリ、ボナベントゥーラ、スソくらいだろう。

・ここまでの補強戦略

最初に述べたように、現時点でムサッキオ、ケシエ、リカルド・ロドリゲス獲得が決まっており、まだまだ終わる気配はない。ムサッキオはビジャレアルで圧倒的な対人能力を誇っていた26歳のCBだ。昨シーズン、ロマニョーリの相棒はパレッタだったがクオリティ不足とメンタル的な問題があった。まずここに確実にクオリティのある、まだまだ成長も見込める選手を補強できたのは大きい。移籍金は1800万€だ。

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そしてアタランタからやってきたケシエは、今シーズン大ブレイクした20歳の中盤の選手だ。圧倒的なフィジカルと確かなテクニックで90分間攻守に貢献できる選手で、クツカの上位互換といったイメージだ。能力的にも即戦力かつ20歳という年齢から、長期的プロジェクトの一員として期待するべき選手である。移籍金は2年間の買い取り義務付きレンタルで500万€、2年後に2500万€が支払われる。おそらくプロジェクトの中でいちばんお金をかける必要がある今夏に、他のポジションにお金をまわせるのは大きい。

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リカルド・ロドリゲスヴォルフスブルクで評価を高めた左サイドバックの選手だ。3バックにも対応可能で、現時点ではデ・シリオの上位互換というイメージ。ミランの左サイドバックデ・シリオの去就が不透明で、バンジョーニはパフォーマンスが良くない。この選手も即戦力かつ24歳と若いことから長期的戦力として期待できる。移籍金は1500万€に300万€のボーナスが付く形で破格の安さだ。

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ここまで3人の獲得でわかる通り、獲得を狙う選手はチャンピオンズリーグ圏内のチームに相応しい即戦力的要素と、中・長期的プロジェクトに相応しい将来的要素が重要になっている。そして確実に来シーズンの柱になるこの3選手にかかる移籍金をできるだけ抑えたのは、かなりのファインプレーだろう。

・これからの補強戦略

まず今もっとも獲得に近いのはアタランタの右サイドバック、コンティだろう。すでに個人合意しており、残すのはクラブ間合意のみだ。アタランタは移籍金2700万€を求めているという報道もあるが、さすがにそこまで跳ね上がることはないだろうと思う。2500万€以内でまとめられたら、ライバルも狙うイタリア代表の若手サイドバックという要素も踏まえて、いい交渉だったと言えるだろう。アバーテがもう30歳を越えたことから、数年後に確実に世代交代が必要になってくるポジションで、カラブリアを絶対的なレギュラーとして見守る余裕はないので、絶対に必要な選手だ。23歳のイタリア人というところも、長期的プロジェクトにピッタリの選手だろう。

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そして次に獲得が近いのはラツィオの中盤の選手ビリアだろう。ラツィオとはすでにケイタとセットで5000万€を払うことで合意している。この選手は現在31歳だが、セリエ経験があって確実に計算できる選手という点、ライバルクラブからの補強という点、今のミランに少ないベテランで、まだ3年くらいはクオリティをキープできるであろう点から、もってこいの選手だ。来シーズンの目標を前提としてることを思い出していただければ、いまミランに適任が1人もいない中盤の底は絶対に失敗ができない補強ポジションなので、ビリアがどれだけ適切な補強なのか理解できるはずだ。セリエAでプレーしている選手を積極的に狙っているのも、"確実に計算できる"からだろう。数年後、ここのポジションにはビッグネームの補強があるだろう。

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そしてビリアと一緒にクラブ間合意は済んでいるケイタは、ウイングや2トップとしてプレーできる将来有望な若手ドリブラーだ。現在のミランにはウイングには一応ボナベントゥーラとスソというレギュラーがおり、ビリアに比べたら失敗がまだ許される(基本的には許されないが)ポジションだが、ケイタのクオリティなら間違いなく活躍できるはずだ。そしてこの選手もライバルを出し抜き、ライバルクラブからの獲得という点、まだ22歳という点から、ぜひ獲得したい選手だろう。ビリアとセットの5000万€という移籍金も安いほうだろう。ただ、ひとつ問題なのは本人がユベントス移籍を希望していると言われている点だ。「ユベントスに行きたい選手を獲得するな」というミラニスタの意見も感情的にはわかるが、しかしこれだけ条件が揃っている選手を獲得できるチャンスを潰してはいけない。

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絶対的なストライカーの獲得は、今夏の目玉補強のひとつとしてフィーチャーされている。新生ミランは、このポジションに新しく強くなるミランのイメージとそれに伴う商業利益を期待しており、ビッグネームの名前が補強候補に挙がっている。ここまで噂されていたモラタやオーバメヤンは、獲得から遠ざかった印象だ。いま噂されているのはベロッティ、アンドレ・シウバ、デンベレ、カリニッチあたりだろう。ここまで読んでいただいた方ならもうおわかりだと思うが、国外でブレイクした若手のストライカーであるアンドレ・シウバ、デンベレは、商業面での期待はできるかもしれないが、あまりにも博打的補強だ。何回でも強調するが、17-18シーズンは"確実に"4位以内に入らなければならない。この1年でブレイクした国外の、しかもセリエAよりもマイナーであるとされるリーグの若手を獲得するのはあまりにも危険であり、セリエAにはフィットしませんでした、では済まないのだ。デンベレ獲得の噂が出たときも、あくまで2番手ストライカーとして獲得する、という話だった。プロジェクト的な意味と、戦力的な意味を考えたうえで狙うべき選手は、前に16-17シーズンを振り返る記事でも述べた通り、ベロッティ以外いない。ミラニスタから絶大な人気を誇っており、セリエAで26ゴール決めたベロッティはこれ以上ない補強候補だ。そして次点でカリニッチだろう。カリニッチは商業面では期待できないが、確実に結果を残してくれる信頼があることはここ2年間"ちゃんと"ミランおよびセリエAを見てきた方ならわかるはずだ。(アンドレ・シウバなどが活躍できない、という話ではなく、もしかしたら怪物級になる可能性もあります。そういう話ではないです。)

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補強の噂を見ていると、今シーズンの補強予算は報道よりも多く設定されているかもしれない。そして、なぜこの記事を書こうと思ったかというと、あまりにも短絡的思考のミラニスタが多いからだ。それぞれの見解があってしかるべきだが、何回も言っているがデ・シリオの件で「出ていけ」と言っているような人によって、ほんとうに大好きな選手であるデ・シリオが移籍に傾いているという状況がほんとうに遣る瀬無く、腹立たしいので、それだけはこのブログでも強く非難していきたい。彼らはプロジェクトの内容も考慮せず、なぜか偉そうにいちいちフロントに文句を言っている頭の悪いやつらなので、できる限り無視していこう。「ドンナルンマ調子に乗るな、調子に乗るなら金置いてさっさと出ていけ」というようなことを言うやつは、絶対に許しません。言葉の選択を間違えるんじゃない。

 

まだまだトリッソなんかも噂されており、どうなるかわかりません。最後に、これからもたくさんの噂が出ると思いますが、今夏はSkyおよびDi Marzio以外の報道はあまり信用できません。十分気をつけながら、全力で楽しもう。ありがとうございました。

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