【第1節 クロトーネ戦】スソとチャルハノールのチャンスメイク

セリエA第1節クロトーネ戦を振り返ります。

ミランの先制点

クロトーネは4-4-2。ミランのビルドアップ担当はボヌッチ、ムサッキオ、R・ロドリゲスの3バック+ロカテッリ、ケシエ。センターでボヌッチがボールを持つとFWの1人がプレス、もう1人がロカテッリをケア。左SHがケシエをケア。

f:id:amtmunktpgdj:20170824020346j:image

ボヌッチからロカテッリに縦パスが出るも、ワンタッチでボヌッチへと返してしまう。

f:id:amtmunktpgdj:20170824021945j:image

f:id:amtmunktpgdj:20170824021324j:image

再びボールを持ったボヌッチは先ほどよりもフリーになっているR・ロドリゲスへとパス。しかしクロトーネの右SHは猛プレス。ボヌッチへと返すしかない。

f:id:amtmunktpgdj:20170824021800j:image

ここでボヌッチのフィードが活きてくる。

f:id:amtmunktpgdj:20170824022222j:image

チャルハノールはワンタッチでロカテッリに落とす。クロトーネの2ボランチの1人がつり出される。

f:id:amtmunktpgdj:20170824023017j:image

さあロカテッリが前を向いた。中央にはたくさんの選手。どうする?

f:id:amtmunktpgdj:20170824023351j:image

チャルハノールが危険な位置でボールを受けると、クロトーネのCBカブレラがつり出される。クトローネはすぐに裏へ走る。

f:id:amtmunktpgdj:20170824024548j:image

激しいプレッシャーの中、チャルハノールが裏へラストパス。

f:id:amtmunktpgdj:20170824024842j:image

見事裏へ抜け出したクトローネが最後はチェッケリーニに倒されてPK&レッドカード。

f:id:amtmunktpgdj:20170824025031p:image

f:id:amtmunktpgdj:20170824025037p:image

PKをケシエが決めて先制したわけですが、このシーンのポイントは、ビルドアップ時にスソとチャルハノールをより危険なエリアでプレーさせることです。まずクロトーネの2CBをクトローネで、両サイドバックボリーニとコンティで牽制しておき、3バック+ロカテッリとケシエが深い位置でビルドアップに参加することでクロトーネのFWとSHにプレスをかけさせます。そうするとスソとチャルハノールvsクロトーネの中盤バルベリスとマンドラゴラという中盤のマッチアップがそこそこ広いスペースで行われます。思えば、得点シーンの前にも同じようなことをしようとしていました。

ボヌッチからスソへのフィード

f:id:amtmunktpgdj:20170824030750j:image

スソがケシエに落として…のパターンだけどここはスソのミスで成功せず。

f:id:amtmunktpgdj:20170824030920j:image

これはミランのビルドアップとして明らかに機能しています。そしてミランの攻撃はスソやチャルハノールというバイタルやハーフスペース攻略ができるテクニシャンに、どれだけそうした危険なスペースでボールを受けさせるかにかかっています。

・ボールを回して深く侵入するチャルハノール

クロトーネが退場者を出した後のビルドアップ。チャルハノールが下がってボールを持つ。

f:id:amtmunktpgdj:20170824035415j:image

チャルハノールからボリーニボリーニはワンタッチでサイドのR・ロドリゲスへ。そしてサイド深くで再びボリーニがボールをもらう。

f:id:amtmunktpgdj:20170824035418j:image

f:id:amtmunktpgdj:20170824035537j:image

ボリーニからR・ロドリゲスへと戻し、さらにロカテッリへ。ロカテッリからチャルハノールへとボールを返す。

f:id:amtmunktpgdj:20170824035624j:image

すると最初にボールを貰ったときと比べて、相手をサイドへ押し込み、より危険な位置でチャルハノールがフリーでボールを持つことができている。

f:id:amtmunktpgdj:20170824035714j:image

チャルハノールからコンティへ対角線パス

f:id:amtmunktpgdj:20170824040125j:image

コンティはオフサイドになってしまったが、チャルハノールが危険な位置でボールを持ったことによりチャンスになった。

f:id:amtmunktpgdj:20170824040209j:image

ミランの2点目

ミランの2点目もスソが危険な位置でボールを持ったことにより生まれた。ムサッキオがボールを持つとスソは危険なスペースへ入り込む。この時もクロトーネのCBと右SBは牽制されているので安全に侵入できた。

f:id:amtmunktpgdj:20170824040948j:image

f:id:amtmunktpgdj:20170824041222j:image

スペースに入り込むとスソの個人技で突破。スソのクロスにクトローネが素晴らしい反応をして得点になった。

f:id:amtmunktpgdj:20170824041320j:image

ミランの3点目

3点目もチャルハノール、スソ、クトローネによって生まれる。スソが左サイドまで流れて自由にプレー。スソからR・ロドリゲス、R・ロドリゲスからチャルハノールへ。

f:id:amtmunktpgdj:20170824043638j:image

f:id:amtmunktpgdj:20170824043642j:image

いつものようにチャルハノールがサイドでボールを持つ。クロトーネのディフェンダーがボール方向へ集中してる間にスソがふらふら〜っと相手選手の背後に。チャルハノールから裏へ抜け出したクトローネへ。

f:id:amtmunktpgdj:20170824043729j:image

f:id:amtmunktpgdj:20170824043902j:image

クトローネがボールをおさめるとスソが危険なエリアに侵入。クトローネからスソへのパスが通るとスソがシュート。3点目が決まった。

f:id:amtmunktpgdj:20170824043953j:image

f:id:amtmunktpgdj:20170824043955j:image 

・スソとチャルハノール

f:id:amtmunktpgdj:20170824045454j:image

f:id:amtmunktpgdj:20170824045458j:image

このようにミランの攻撃はスソとチャルハノールがどれだけバイタルエリアやハーフスペース、サイドのスペースでボールを持てるかにかかっています。もちろんその過程や彼らがボールを持ったあとで、それぞれの選手に動きが求められますが、基本的には多くのチャンスはこの2人から演出されます。

f:id:amtmunktpgdj:20170824052119j:image

モンテッラミランのサッカーがとても面白いのと気分でこういう記事書いてます。わかりづらいのはすいません。